2019年09月06日
清野充典の「東洋医学ひとりごと」
清野鍼灸整骨院院長清野充典が朝日新聞朝刊に掲載されました
朝日新聞デジタル『マイベストプロ東京』に清野充典が掲載されました
清野充典が【THE ROOTS】の取材を受けました
最近の心境を文字に残しておこうかなと思い、ブログを書いています。
一介の鍼灸師がこんなことを書いたからといって、誰も読みはしないでしょう。50年後にでもこのブログを目にした人が鍼灸治療に興味を持ち、私の書いたものを目にするきっかけになれば良いなあと思い、綴り始めています。
あと半年もすると、60歳を迎えます。38年近く鍼灸治療の臨床を行ってきました。私は、中学生の頃より、両親が行っていた治療所の手伝いをしていましたので、かれこれ45年近く東洋医学・医療に浸かっています。
開業して33年目になりますが、15年前より、様々な大学や研究機関に籍を置き、スタッフに技術を言語で伝えるため、日夜研究してきました。ようやく言語化が可能になったことから、それを臨床現場で具現化するため、2019年・平成31年2月初旬より、全面的に臨床家として復帰しました。
5年ほど前、病体(患者)の新しい病態把握方法を創出したことにより、患者さんの診断が格段に早くなりました。
治療法に直結した体系を言語化することが出来たことから、スタッフとの連携が上手くとれ、道具の準備を的確にすることができるようになりました。
患者様の病態に合わせた医療器具や技術を的確に選択できれば、治療効果は抜群に発揮されます。
今まで10回以上を要していた患者様の容態が、1~2回で改善可能になりました。
今まで20回以上を要していた患者様の容態が、4~5回で改善可能になりました。
今まで30回以上を要していた患者様の容態が、7~8回で改善可能になりました。
とても喜ばしいことですが、その結果、一日の来院患者数が減り始めました。早く治るため、一人の通院回数が少なくなります。ある意味、当然のことです。その分、新しい患者様が増えれば良いのですが、治療院が数多くある中、一院に患者様が集中することは、考えづらい状況です。治療技術が向上しているにもかかわらず、そのことを上手く伝えることが出来ないでいることが、残念なところです。
15年以上前、私が先陣を切って診療していた頃は、一日多いときで新患数が20名を超えていました。最高1週間続いたことがあります。その他の週も、毎日10人~15人くらい来院していました。週5日月に20日診療していますので、多い月では、新患数が一ヶ月300人を超えていました。
20歳代の時は、スタッフ5人で午前90人午後140人一日230人くらい治療していました。よく、300人くらい治療している仲間と効率的に診療する方法を話し合っていました。1時間に30人以上の人が来院して頂く状況です。若い自分にとって、これだけの患者様に接すると言うことは、とても貴重な体験でした。全てに対して、早く行わなければならない状況は、技術を格段に向上させることへ繋がりました。患者様が多いと言うことは、様々な病態の患者様がいると言うことです。大いに、医学・医療の勉強をすることに繋がりました。
しかしながら、この状態では患者様とゆっくり会話することすら叶いません。この生活を5年ほど経験した後、一日100人前後鍼灸治療する診療体制に変更しました。これにより、一日、10人~15人新患がいらっしゃっても、比較的ゆっくりお話を伺うことが出来るようになりました。
この頃の悩みは、自分が学んできた知識と技術を、いかにしてスタッフに伝承するかと言うことでした。10人ほどの鍼灸師と勉強会を重ねる内、自分の学力が低いことを痛感しました。そこで、意を決して、大学・大学院へ通学することにしました。
以来15年、茨城大学、人間総合科学大学、大東文化大学、大東文化大学大学院、日本放送協会学園、東北福祉大学、順天堂大学医学部、順天堂大学大学院に籍を置き、東京大学・早稲田大学・筑波大学・明治大学・青山学院大学・東洋大学・学習院大学・埼玉大学・二松学舎大学等の研究者達とも交流して、鍼灸治療、柔道整復治療や瘀血治療を言語化するために、様々な方向から研究を行ってきました。
まだまだ、よく分からない病態や難病に対して研究しなければならないことは山積していますが、今まで、全く歯が立たなかった患者様にも、何とか対応が可能になってきました。
今年2月に臨床を開始する際、研究成果を実感すること、私の考えを理解できる人と臨床することを前提にしました。今いる医療スタッフは、全員10年以上勤務しています。事務員3人も10年以上勤務して、私の考えを支えてくれています。再現性を確実なものとして、文字化するため、記録する時間を必要とすることから、一日の患者数を私一人で50人程度とすることにしました。
私の拝見する患者様は、あまりにも早い時間で症状が緩解もしくは消失するので、簡単に治ったと思うようです。あまり状態が重くなかったとも思っている感じを受けます。患者様の病状が重いと言うことをあまり言わず、治療についての説明もしないと、短時間で簡単に治って、しかも治療費が対価として高いような印象を持たれているかもしれません。治療時間は、5分~10分程度、病態把握に5分程度で約15分。これで、1時間4人~6人、約8時間で50人程度治療可能です。なかなか、治療方法や治療効果についてまで、説明している時間はありません。
一人でも多くの人に、速効性のある鍼灸治療を認知して頂きたい、骨折や脱臼・捻挫に対して徒手治療を行うと即座に痛みがなくなることを知って頂きたい、と言う思いが強くなる一方で、なかなか情報が正しく広がらない、、、、というジレンマを毎日感じています。
今日は、新患4人再患2人いらっしゃって頂きましたが、以前の様にいわゆる口コミは少なく、ホームページを見て来院される方が格段に増えました。これも時代の流れなのでしょう。15年以上前から当院を知っている方は、まだ、私が一日診療を行うようになって半年足らずなので、「院長先生は今日おりますか」という電話の問い合わせが常です。もっと、積極的に、ブログを書いていく必要性がある時代だなあと、思っています。
治療技術が格段に上がりました。骨折は1人が7箇所骨折した人までを治しました。急性腰痛で動けない人、痛みやしびれが強くて我慢できない人を1回で治すことが出来るようになりました。発症したての顔面神経麻痺、尿管結石、帯状疱疹、突発性難聴などは、服薬していないなどの条件がそろえば、1~2回の治療で治せる様になりました。様々な病態を持つ患者様に対応できる準備が、出来つつあります。
治療成績が向上した喜び、鍼灸治療・徒手治療・瘀血治療の良さを上手く伝えられない悩み、東洋医学・医療が受け入れられる事への期待、が入り交じった思いを文字に綴ってみました。
還暦を迎えようとしていますが、今どこも悪いところはありません。まだまだ長生きしそうな気はしますが、何時事故に遭うか、感染して急死に至るか分かりません。こんな事を書いている人もいるんだ、と思っている頂けるようなぼやきにも似た「ひとりごと」でした。
清野充典
(写真は青森湾に沈む夕日です)
朝日新聞デジタル『マイベストプロ東京』に清野充典が掲載されました
清野充典が【THE ROOTS】の取材を受けました

一介の鍼灸師がこんなことを書いたからといって、誰も読みはしないでしょう。50年後にでもこのブログを目にした人が鍼灸治療に興味を持ち、私の書いたものを目にするきっかけになれば良いなあと思い、綴り始めています。
あと半年もすると、60歳を迎えます。38年近く鍼灸治療の臨床を行ってきました。私は、中学生の頃より、両親が行っていた治療所の手伝いをしていましたので、かれこれ45年近く東洋医学・医療に浸かっています。
開業して33年目になりますが、15年前より、様々な大学や研究機関に籍を置き、スタッフに技術を言語で伝えるため、日夜研究してきました。ようやく言語化が可能になったことから、それを臨床現場で具現化するため、2019年・平成31年2月初旬より、全面的に臨床家として復帰しました。
5年ほど前、病体(患者)の新しい病態把握方法を創出したことにより、患者さんの診断が格段に早くなりました。
治療法に直結した体系を言語化することが出来たことから、スタッフとの連携が上手くとれ、道具の準備を的確にすることができるようになりました。
患者様の病態に合わせた医療器具や技術を的確に選択できれば、治療効果は抜群に発揮されます。
今まで10回以上を要していた患者様の容態が、1~2回で改善可能になりました。
今まで20回以上を要していた患者様の容態が、4~5回で改善可能になりました。
今まで30回以上を要していた患者様の容態が、7~8回で改善可能になりました。
とても喜ばしいことですが、その結果、一日の来院患者数が減り始めました。早く治るため、一人の通院回数が少なくなります。ある意味、当然のことです。その分、新しい患者様が増えれば良いのですが、治療院が数多くある中、一院に患者様が集中することは、考えづらい状況です。治療技術が向上しているにもかかわらず、そのことを上手く伝えることが出来ないでいることが、残念なところです。
15年以上前、私が先陣を切って診療していた頃は、一日多いときで新患数が20名を超えていました。最高1週間続いたことがあります。その他の週も、毎日10人~15人くらい来院していました。週5日月に20日診療していますので、多い月では、新患数が一ヶ月300人を超えていました。
20歳代の時は、スタッフ5人で午前90人午後140人一日230人くらい治療していました。よく、300人くらい治療している仲間と効率的に診療する方法を話し合っていました。1時間に30人以上の人が来院して頂く状況です。若い自分にとって、これだけの患者様に接すると言うことは、とても貴重な体験でした。全てに対して、早く行わなければならない状況は、技術を格段に向上させることへ繋がりました。患者様が多いと言うことは、様々な病態の患者様がいると言うことです。大いに、医学・医療の勉強をすることに繋がりました。
しかしながら、この状態では患者様とゆっくり会話することすら叶いません。この生活を5年ほど経験した後、一日100人前後鍼灸治療する診療体制に変更しました。これにより、一日、10人~15人新患がいらっしゃっても、比較的ゆっくりお話を伺うことが出来るようになりました。
この頃の悩みは、自分が学んできた知識と技術を、いかにしてスタッフに伝承するかと言うことでした。10人ほどの鍼灸師と勉強会を重ねる内、自分の学力が低いことを痛感しました。そこで、意を決して、大学・大学院へ通学することにしました。
以来15年、茨城大学、人間総合科学大学、大東文化大学、大東文化大学大学院、日本放送協会学園、東北福祉大学、順天堂大学医学部、順天堂大学大学院に籍を置き、東京大学・早稲田大学・筑波大学・明治大学・青山学院大学・東洋大学・学習院大学・埼玉大学・二松学舎大学等の研究者達とも交流して、鍼灸治療、柔道整復治療や瘀血治療を言語化するために、様々な方向から研究を行ってきました。
まだまだ、よく分からない病態や難病に対して研究しなければならないことは山積していますが、今まで、全く歯が立たなかった患者様にも、何とか対応が可能になってきました。
今年2月に臨床を開始する際、研究成果を実感すること、私の考えを理解できる人と臨床することを前提にしました。今いる医療スタッフは、全員10年以上勤務しています。事務員3人も10年以上勤務して、私の考えを支えてくれています。再現性を確実なものとして、文字化するため、記録する時間を必要とすることから、一日の患者数を私一人で50人程度とすることにしました。
私の拝見する患者様は、あまりにも早い時間で症状が緩解もしくは消失するので、簡単に治ったと思うようです。あまり状態が重くなかったとも思っている感じを受けます。患者様の病状が重いと言うことをあまり言わず、治療についての説明もしないと、短時間で簡単に治って、しかも治療費が対価として高いような印象を持たれているかもしれません。治療時間は、5分~10分程度、病態把握に5分程度で約15分。これで、1時間4人~6人、約8時間で50人程度治療可能です。なかなか、治療方法や治療効果についてまで、説明している時間はありません。
一人でも多くの人に、速効性のある鍼灸治療を認知して頂きたい、骨折や脱臼・捻挫に対して徒手治療を行うと即座に痛みがなくなることを知って頂きたい、と言う思いが強くなる一方で、なかなか情報が正しく広がらない、、、、というジレンマを毎日感じています。
今日は、新患4人再患2人いらっしゃって頂きましたが、以前の様にいわゆる口コミは少なく、ホームページを見て来院される方が格段に増えました。これも時代の流れなのでしょう。15年以上前から当院を知っている方は、まだ、私が一日診療を行うようになって半年足らずなので、「院長先生は今日おりますか」という電話の問い合わせが常です。もっと、積極的に、ブログを書いていく必要性がある時代だなあと、思っています。
治療技術が格段に上がりました。骨折は1人が7箇所骨折した人までを治しました。急性腰痛で動けない人、痛みやしびれが強くて我慢できない人を1回で治すことが出来るようになりました。発症したての顔面神経麻痺、尿管結石、帯状疱疹、突発性難聴などは、服薬していないなどの条件がそろえば、1~2回の治療で治せる様になりました。様々な病態を持つ患者様に対応できる準備が、出来つつあります。
治療成績が向上した喜び、鍼灸治療・徒手治療・瘀血治療の良さを上手く伝えられない悩み、東洋医学・医療が受け入れられる事への期待、が入り交じった思いを文字に綴ってみました。
還暦を迎えようとしていますが、今どこも悪いところはありません。まだまだ長生きしそうな気はしますが、何時事故に遭うか、感染して急死に至るか分かりません。こんな事を書いている人もいるんだ、と思っている頂けるようなぼやきにも似た「ひとりごと」でした。
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(写真は青森湾に沈む夕日です)
清野医療システム病院構想 夢物語4 病院の2階
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7年ぶりに医療スタッフを募集する意味
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