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2012年02月15日

大東文化大学大学院生活を振り返って7 研究の動機

 6年前の2006年4月、大東文化大学大学院文学研究科博士課程前期課程に入学しました。専攻は中国学です。

 私が卒業した大学は、世界で初めて設立された鍼灸医学専門の教育機関である明治鍼灸短期大学です。

 青森県立弘前高校に入学し、3年生になり、医学部を受験したいと父親に申し出ました。

 大正4年生まれで当時62歳だった父親は、若いときから肺病を患い、闘病生活を送っていた経験から、西洋医学・医療の有り様を快く思っていませんでした。しばらくして、「これからは東洋医学の時代だ。この大学へ行け。」と、鍼灸大学の受験を言い渡しました。この当時は、親の言うことには逆らえない時代でした。

 大学初の卒業生として、昭和62年に東京で開業しました。今から25年前です。東洋医学の普及という大学の建学精神と親の意向を一身に受け、毎日鍼灸医学の探究に努力してきました。日本で唯一の学術団体である全日本鍼灸学会には、卒業して以来30年間毎年参加しています。47都道府県すべてにある鍼灸院・整骨院を巡り歩き、日本における鍼灸医療の実情を探求しました。

 開業した年に始まった世界鍼灸学会学術総会(現在3年に1度開催)にも毎回参加しています。全7回出席しているのは、日本では私と筑波技術大学形井秀一教授の2人だけです。中国・韓国・台湾等のアジア諸国や欧米へ何十回も足を運び、世界中の国々の鍼灸医療状況を視察しました。(詳しくは清野鍼灸整骨院ホームページ「日本から世界へ」のコーナーをご覧下さい)

 40歳になり、既存の書物より学ぶものはないなあと思い始めていた2000年6月の学会で、母校の恩師である明治鍼灸大学(現明治国際医療大学)教授の北出利勝医学博士より、「学会で発表してみないか」と言われました。今まで共同発表をしたことはありましたが、自分で主になり論文を作成したことはありませんでした。

 もう、自分の知りたいことは自分で調べるしかないと思っていた頃だったので、これからは勉強をするのではなく硏究をしようと決心しました。不惑の年でした。

 2000年11月に第5回世界鍼灸学会において、英文で発表しました。初めてした作業はとても苦しい毎日でしたが、充実感がありました。その翌年より国内の学会では毎年論文発表をしております。

 2001年2002年と国内の学会で論文発表しましたが、研究すればするほど知らないことが多くなります。学ぶことがないなあと思っていた自分の心はすぐに消し飛び、独学で勉強することに限界を感じていたとき、真柳誠茨城大学教授に出会いました。日本東洋医学会で発表した際、座長をしていただいたのがきっかけです。

 2003年より、茨城大学へ通学することを決意し、2006年より大東文化大学大学院に入学しました。今日は、2012年2月15日です。

 大学へ通学し始めてから、8年になります。研究を始めてから12年近くになりました。

 ようやく、自分が思い描いていたことを約19万の文字にすることが出来ました。

 明日は、修士論文の口述試験です。

 自分の出した答えに、超一流の研究者たちよりどんなことを言っていただけるのか、怖くもあり楽しみでもあります。

  大東文化大学大学院文学研究科中国学専攻博士課程前期課程の学生生活は、明日の口述試験が終わってから綴りたいと思います。(つづく)

平成24年2月15日(水) 
 清野充典 記

(平成23年1月1日より毎日更新中)

※3日に一度「清野鍼灸整骨院府中センターです」を更新しています
※最新最先端の鍼灸治療・東洋医療について、詳細に書いています
※東洋医学の適応範囲をお知りになりたい方は、是非ご一読いただきたく存じます



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Posted by 清野充典  at 10:14 │Comments(0)大東文化大学大学院

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