たまりば

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2019年10月08日

治療技術を習得するためにしてきたこと 6 漢文読解の基礎作り

 清野鍼灸整骨院院長清野充典が朝日新聞朝刊に掲載されました
 朝日新聞デジタル『マイベストプロ東京』に清野充典が掲載されました 
 清野充典が【THE ROOTS】の取材を受けました
 朝日新聞系専門家コラムサイトJIJICOに 清野充典のコラムが 鍼灸師として初めて医療部門に掲載されました
  自分の技術を言葉で伝えるため、開業して約15年、40歳を過ぎた頃、大学・大学院へ通学することにしました。以来約15年、茨城大学、人間総合科学大学、大東文化大学、大東文化大学大学院、日本放送協会学園、東北福祉大学、順天堂大学医学部、順天堂大学大学院に籍を置き、様々な方向から研究を行ってきました。 

 鍼灸学部は、いわゆる理系ですので、数学や物理・化学・生物を中心とした学問が中心です。医学部とほぼ同じ教育です。大きな違いは、漢方を学ぶために、漢文を読むことです。日本では、東西問わず、翻訳が盛んですので、多くの書物は現代文で読むことが出来ます。しかしながら、中国医書の翻訳本はほとんどありません。江戸時代に書かれた日本の医書も、ほとんど漢文です。

 鍼灸技術を言語化するための大きな障壁は、漢文が読めないことでした。大学へ通学し始めた大きな理由は、いわゆる文系の学問を修得するためです。自然科学系で物事を思考してきた頭に人文科学系の頭を注入することが目的でした。思い切って飛び込みましたが、この壁はことのほか大きく、一足飛びに漢文を読む方法はないことを知りました。

 まずは高校入試の時に使う漢文読解の基礎から勉強を始めました。茨城大学や大東文化大学で3年基礎を身につけ、大学院の受験資格である学士(鍼灸学)を取得しました。中国学が専門の大東文化大学大学院に入学できたのは、思い立ってから5年後のことです。

 一般入試の語学試験は中国語で、辞書持ち込み不可でした。それまで独学で中国語を勉強してきましたが、始めて系統立って勉強しました。今にして思えば、漢文読解の基礎を作っていた4年間でした。大学院に入学した時は、45歳になっていました。
 
 令和元年9月6日投稿記事「清野充典の「東洋医学ひとりごと
治療技術を習得するためにしてきたこと 1 所感
治療技術を習得するためにしてきたこと 2 身体の基盤作り
治療技術を習得するためにしてきたこと 3 技術の基礎固め
治療技術を習得するためにしてきたこと 4 学力の基礎作り
治療技術を習得するためにしてきたこと 5 心身の修養
鍼灸治療を伝えることの難しさ ー灸(きゅう)治療の専門性ー

2019年10月8日(火) 
 清野鍼灸整骨院
  院長 清野充典