たまりば

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2010年02月26日

はり(鍼)について

 「はりって痛くないんですか。」 
 そんな質問を最近ほとんど耳にしなくなった。私に対して聞きづらいせいなのか、それとも当院に来る患者さんは、すでにうちで行う鍼治療は痛くないということを知っているからなのか。
 今日、知り合いの方から「親戚の人を紹介したのでよろしく。鍼を怖がっているけど病気がよくなるからと説得したから。」という電話をもらった。鍼治療は、痛い・怖いという印象が一般的だろうなあと改めて思った。誰でも、「針」は鋭利で体に触れると痛いというイメージが先行するからであろう。実際自分もそうであった。
 鍼治療に用いる針の先端は、注射針と異なり丸い。従って、皮膚の上に置いても痛くない。そんな針を体に刺していくということは技術と訓練を要する。だから学校へ通い国家試験という高いハードルを越えなければできない仕事なのである。
 しかし、残念なことに、学校を卒業しただけでは、針を痛くなく刺すことは難しい。日本で行われている鍼技術は世界一であるが、それを伝えるシステムは完成していないからである。1996年にアメリカへ行き、アメリカ人に質問されたことによりそのことに気づいた私は、熟練した先生の技術を盗むことによって継承されてきた日本の伝統医術を、言葉にし、文字で伝える研究を行ってきた。その体系はほぼ原型が完成しつつある。その結果は、当院の先生たちが行う技量から見て取れる。在籍3年で、10年臨床を経験した先生の技量に匹敵することが可能になったからである。当院のスタッフがする鍼治療を受けて痛いという患者さんはほとんどいないと認識している。

 清野鍼灸整骨院「はりってなあに?」  


Posted by 清野充典  at 10:59Comments(0)鍼灸医療(鍼治療)