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2012年02月21日

大東文化大学大学院生活を振り返って12 『周易』

 6年前の2006年4月、大東文化大学大学院文学研究科博士課程前期課程に入学しました。専攻は中国学です。

 中国学とは、中国の哲学・思想、文学、史学、語学、芸術、日本の漢学等を総合的に研究する学問です。

 その中で、四書五経(ししょごきょう)は、漢学の基本書です。四書五経とは、五経である『易経』・『書経』・『詩経』・『禮記』・『春秋』と四書である『論語』・『孟子』・『大学』・『中庸』を指します。

 この中で、1番重要な書物は『易経』です。その『易經』は、池田知久教授に指導を受けました。

 池田教授は、東京大学出身です。東京大学名誉教授であり、昨年まで日本中国学会の会長を務めていました。

 早くから出土資料の研究を始めた、日本が世界に誇る研究者です。

 出土資料とは、主に中国の皇帝や権力者たちの墓から出た文物のことです。

 近年中国学研究においては、既存の書物に書かれてある内容が覆されるような資料がたくさん出土されているため、出土資料の研究が盛んです。新事実の発見にも欠かせないため、必要不可欠な研究となっています。池田先生は、その最先端研究において第1人者です。それだけに、授業内容のレベルはとてつもなく高く、指導内容もとてつもなく厳しいものでした。

 池田先生の授業の教材は、『上海博物館所蔵戦国楚簡』の中にある「易」の資料です。

 竹簡という竹に書かれた文字を読みました。楚簡ですので、楚の時代の文字です。

 私たちが今使っている字は、漢字ですので「漢」の時代に書かれた字ですが、その前の時代が「秦」で、その前が春秋戦国時代です。楚は春秋戦国時代の国です。

 楚の文字を読むためには、まず文字を解読する必要があります。1文字解読するために何冊もの辞書を要します。慣れると5分で調べることができると先輩たちは言いますが、初心者は約1時間近くかかります。それを90文字担当しました。

 担当教官である林教授の『周禮(しゅらい)』を予習復習するだけでもアップアップなのに、その上「楚」の時代に書かれた『周易』です。

 更に過酷な日々が続きました。(つづく)

平成24年2月21日(火) 
 清野充典 記

(平成23年1月1日より毎日更新中)

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Posted by 清野充典  at 01:00 │Comments(0)大東文化大学大学院

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