たまりば

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2012年03月03日

大東文化大学大学院生活を振り返って15 『朱子語類』

 6年前の2006年4月、大東文化大学大学院文学研究科博士課程前期課程に入学しました。専攻は中国学です。

 中国学とは、中国の哲学・思想、文学、史学、語学、芸術、日本の漢学等を総合的に研究する学問です。私は、中国哲学を専門に勉強しました。

 これまで、春秋戦国時代の書物を学んでいたことを書きましたが、時代がもっと下り南宋の朱熹が弟子たちと交わした言葉を書き著したとされる『朱子語類』を、三浦國雄教授より学びました。時代が違うと、文体が異なり、随分分かりづらく、これもまたとても苦労する授業でした。最初は、ちんぷんかんぷんでした。

 三浦教授は、大阪市立大学出身です。東北大学助教授を経て、母校の教授をした後、大東文化大学の教授となりました。『易經』や『道教』に造詣が深く、中国医学にも精通しています。「氣」についての書物を含め、数多くの本を世に送り出しています。

 私の指導教官である林克教授、池田和久教授と三浦國雄教授の3人を、中国哲学のビック3と呼ぶ人もおります。

 実は、大東文化大学に入学した理由の一つに、この3人がいたことが挙げられます。

 三浦教授には、現代中国語の論文を早く理解する方法を随分教えていただきました。また、中国医学に関する最新論文の別刷り印刷したものを、ちょくちょく頂戴いたしました。

 中国哲学以外にも、広範囲な知識を有しており、「博学な人」という敬称がぴったりの方です。

 三浦先生も池田先生同様に70歳定年を迎えました。学問に対する姿勢はとても厳しく、授業を受けた私に対する評価は決して高くありませんでしたが、「6年もかかってごめんね。本当は、博士がもらえるように指導しなきゃいけなかったのにね。」と言っていただきました。

 「そんなことはありません。良い時間を過ごさせていただきました。」と答えたところ、「それを聞いて安堵した。清野君のことはずっと気にしていたんだ。」と言っていただきました。

 本当は優しい心を持ちながら、学問に対しては厳しく、甘えは許さないと言うことが良く解るような会話でした。

 いつも気に掛けていただいていたことは良く解っていました。陰に陽に、三浦先生には助けていただきました。(つづく)

平成24年3月3日(土) 
 清野充典 記

(平成23年1月1日より毎日更新中)

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Posted by 清野充典  at 01:57Comments(0)大東文化大学大学院