たまりば

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2011年07月05日

ヨーガと仏教

  日本では、ヨーガが世界で最も優れた健康法であると伝えられています。世界に、いろいろな運動法や健康法がありますが、ヨーガを超えるそれが存在しないことは、多くの研究者や科学者が認めるところです。

 しかし、そのヨーガが正しく認識されているかという点については、甚だ疑問です。

 多くの国民は、ものすごいポーズをしているインド人や若い女性を思い浮かべるのではないでしょうか。最近では、ホットヨーガやパワーヨーガといったアメリカではやり始めたヨーガに似た運動法?を思い浮かべる人が多いのかもしれません。

 インドでは、神に近づき、解脱するための苦行としてヨーガを行います。仏教が成立する以前より行われているインド固有の文化です。

 日本には、仏教の伝来とともに伝えられ、8世紀には本格的仏教ヨーガが日本で普及しています。

 ヨーガは、瞑想と訳されていましたが、座禅をして瞑想をすることは、ヨーガそのものです。また、オームという聖音を唱えることを真言と言いますが、お経を上げる習慣もまた、ヨーガそのものと言えます。

 インドでは、16世紀になり、ハタヨーガという地球上の動植物を象ったポーズ(アーサナ)を行うヨーガとインド医学(アーユルベーダ)が結びつき、健康を思考する考え方が生まれたが、それは日本で受け入れられませんでした。

 日本では、江戸時代の白隠(1685~1766)が開発した、丹田呼吸法と内観法がヨーガと結びつきました。ヨーガと健康との結びつきでは、これが最初であると思われます。

 明治期以降、仏教が葬式仏教へと変容を遂げたわが国で、神へ近づくための修行法として行うヨーガの存在が影ひそめ、健康法としてのヨーガととらえられるようになったのも頷けるところです。

 ヨーガとは何か。

 少なくとも、ポーズをすることだけがヨーガでないことは、お分かりいただけるかと思います。

 健康を獲得・維持するためには、その人にあった運動法、呼吸法や瞑想法を処方することが大切です。

 30年前より、インド哲学と東洋医学の融合を目指し、医療活動を行ってきました。

 インド哲学と中国哲学の研究活動を、今日も続けています。

2011年(平成23年)7月5日(火) 
 清野充典 記
 
(平成23年1月1日より毎日更新中)

※3日に一度「清野鍼灸整骨院府中センターです」を更新しています。
鍼灸治療の効果を少し掘り下げて書いています。
お時間のある方は、そちらものぞいていただきたく存じます。

  


Posted by 清野充典  at 23:19Comments(0)清野メディカルヨーガについて