たまりば

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2011年06月22日

近代医学の発展に一考

 明治期以降、近代医学が積極的に導入された。とりわけ、ドイツ医学がもたらした外科分野の発展はめざましい。西洋思想がもたらした恩恵と言える。

 6月19日(日)に放映された人気ドラマ「JIN~仁~」の主人公南方仁が行った外科手術は、現代行われている手術である。脳外科・心臓外科の技術はこの世のものとは思えないすばらしい技術である。整形外科・形成外科の進歩もめざましく、救急医療の主役である。

 しかし、今回の震災で、設備が整っていなければ行えない技術であることを多くの国民が痛感したことであろう。

 体を切り開き体の中を直接見て処置する医療分野は「外科」であるが、体の外から中を伺い処置するのが「内科」である。

 「内科」は、江戸末期まで漢方薬で処置していたが、明治以降はすっかり西洋薬に移行し、漢方薬の教育も行われなくなった。2000年以降より医学部で少しずつ漢方薬の教育をしているが、実際の医療現場において習熟した医師は少ないのが現状である。

 薬物療法で対応できない病気に対し、日本では1500年以上鍼灸治療を行ってきた。日本は、鍼灸治療を国家の医療として継続してきた唯一の国である(中国は1822年より1954年まで鍼灸治療・漢方薬医療を国家の医療と認めていない)。鍼灸治療と漢方薬は、「内科」の主たる医療といって差し支えない。西洋薬と利点を活用し合えば、日本式の統合医療が出来上がることは間違いない。

 日本の鍼灸治療は、中国から伝来した医療であるが、日本で独自に発展し、日本で次々に新しい治療法が開発されてきた医療である。今世界で行われている治療技術のほとんどは、日本人が開発した治療技術である。中国が本場で、中国で行われていることを日本が行っていると、努々(ゆめゆめ)思わないでいただきたい。

 日本で行われている鍼灸技術は、他国の追随を許さないぶっちぎりの第1位である。そのことを日本人は誇りに思い、鍼灸院へ行っていただきたい。

 中国では、鍼は刺すことのみであり、お灸はほとんど行わない。その意味で中国の鍼灸治療は「外科」と言える。「内科」の部分は、湯液(漢方薬)で対応している。

 日本で行っている鍼灸治療は、針を体内に刺すことにより、外から直接体の内部の状態を知ることが出来る医療である。この性格上「外科」と言える。また、皮膚表面に針治療を行いお灸をすることで、身体の内部の状態を知ることが出来る。この性格上「内科」とも言える。この点が、日本と他国が大きく異なっている技術面である。「外科」と「内科」が一体となった鍼灸治療を行っているは日本のみである。

 近代医療の最先端国は、戦後アメリカが担ってきた。しかし、近年は、日本の医療技術がアメリカを凌駕している。

 世界最高峰の現代医療・近代医療つまり外科技術と世界最高峰の東洋医療つまり日本の鍼灸技術が一体となった統合医療が、もうすぐ国民の皆様に提供できるようになる。

 統合医療をお受けになりたい方は、清野鍼灸整骨院にお尋ねいただくか「日本統合医療学会」のホームページをご覧いただきたい。近々に、日本統合医療学会認定の医療機関が公開される予定である。

 日本統合医療学会は、厚生労働省の委託を受け、統合医療を実践できる医療者の育成及び医療施設の設置を行っている。

2011年(平成23年)6月22日(水) 
 東洋医学専門医療機関
  清野鍼灸整骨院
   院長 清野充典 記

(平成23年1月1日より毎日更新中)


  


Posted by 清野充典  at 10:19Comments(0)統合医療について